岸野寛 陶磁器展

会期|2020年10月17日(土)→ 11月8日(日)
※11月3日(火曜・祝日)は開廊
開廊時間|11:00~17:30
定休日|火曜
場所|gallery yamahon
作家在廊日|10月17日(土)、18日(日)
Kan Kishino: Pottery
Oct. 17, – Nov. 8, 2020
Wednesday- Monday 11:00 – 17:30
MAP: gallery yamahon
本展では伊賀で作陶する岸野寛さんの陶磁器展を開催致します。 岸野さんは伊賀、信楽、志野、織部、粉引など様々な酒器や器を作陶して来られました。また同時に数多 くの大壺や大甕も制作して来られましたが今春、これまで求めてきた室町時代の信楽壺にしかない景色を 実現するために今までの経験を基に新たな窯を築かれました。先日、私もその窯を拝見し、まず感じたこ とはこれまでに見たことのない急な勾配の窖窯で煙突の構造にも工夫を凝らされている様でした。窯だけ でなく土作りにも余念なく、原土が持つ細やかな個性を感じ調整して土を作り、幾度となく土の質感を確 かめて来られました。初窯では室町の壺に見られるはっきりとしたコントラストのある降灰が見られ、ビ ードロにも厚みがある壺に焼き上がったようです。また窯の奥ではこれまで岸野さんも見たことの無いよ うな真っ白に焼き締まった盃も焼き上がりました。岸野さんにとっても未知であるが故、また新たな好奇 心が湧き上がるようでした。 「造形後に焼成する工程が加わる事からか、人の領域を離れ自然と人工の間、木や岩のようであるが心をも 持ち合わせている、私にはそう見えるのです。 室町時代の信楽壺にそのような要素を強く感じる物が多く 窯の中で降灰した景色から自然を感じ、造形から陶工の心を見る思いです。」 古陶を座右に置き、感じ、夢想し、自らの作陶と真摯に向き合い続けて来た岸野さんの言葉です。 今展では新しい窯で 2 度目の焼成となる作品を中心に出展して頂きます。 更なる深みある世界を求めた岸野さんの新作をどうぞご高覧ください。